Love Match ラブマッチ (mine番外編)
愛しくて、堪らない。 その困惑を浮かべた表情も、強がりな所も。 ・・・・おどおどした手つきで、秋也の下着を下ろし、張り詰めて反り返っているモノを取り出す。 正斗・・・。 その怖々した慣れない様が、一層いとおしいと思う。 どうしたらよいのか分からず秋也のモノを握ったまま戸惑っている・・・可愛いヒト。 この上なく優しくしたくなる。 この腕の中に思い切り抱きしめて、感じさせて、悦びの中に泣かせて、快感の渦へと突き落としてやりたくなる。 何もかもを忘れられるように。 二度と、自分から逃げ出さないように。離れてゆかないように。 だが今は自分に従う姿が見たい。 正斗も自分を深く愛しているのだと実感したい。 「怖い?・・・正斗。」 ソファにもたれかかって、ラグの上に両足を投げ出した格好で自分の両足の間に跪いている正斗に秋也は声をかけた。 答えは分かっている『怖くなんかない。』だ。 「・・・怖くなんかない。」 可愛いやつ。 相変わらず秋也は右手で正斗の頬を撫で続けている。 優しい優しいしぐさで。 「怖くていいんだよ、正斗。・・・・誰だって、初めてのことは怖いさ。」 じっと正斗の目が秋也を見つめる。 「こっちへ、正斗。」 キスをするのだと分かった正斗が軽く頭を傾けて秋也に近づく。 「手は離すな。」 秋也に言われたとおり、正斗は秋也のモノを握ったまま秋也に近づいた。 「そう、正斗。・・・そのまま、もっと俺を見て。」 吸い寄せられるように正斗は秋也の唇に自らのそれを重ねた。 静まり返った周囲に2人の甘い唾液の混ざり合う音がしっとりと響く。 深いキスを続けながら、秋也は自分のモノを握っている正斗の手に上から手をかけた。 キスの熱に酔っている正斗はさほど気にもしない。 秋也は正斗の手に手をかけてゆっくりと上下にしごき始めた。 先端からは透明な快感のしずくがとめどなくしたたっているので、すぐに正斗の手は潤ってネチャッ、クチュッっとみずみずしい卑猥な音を立て始める。 深いキスを交わしながら秋也がくぐもった声を上げる。 「ああ・・・。正斗、いい。・・いいよ、すごく。」 それに正斗がほんの少し唇を離した。 やっと自分が何をさせられているのか分かったようだ。 驚いたように少し目を見開いて秋也を見る。 「そう、そのまま、俺を見るんだよ、正斗。・・・っあ、そのまま・・。」 お前に感じてる俺を見るんだ。 秋也の呼吸が乱れ、その腰が時折我慢しかねてヒクヒクと跳ねる。 はぁ、は・・・あ・・。 秋也の逞しい息遣いにつられるように自分の呼吸も速くなるようだ。 秋也が添えていた手を離しても正斗は自分の手の動きを止めようとしなかった。 「そう、すごく、上手・・・そう・・っ。」 再び、2人の唇が互いを求めあって深く繋がる。 「う、ううっ!」 正斗の手が、張り出した先端のクビレを刺激するとひと際苦しそうに秋也は顔を歪めて身をよじった。 秋也の・・・場所。 秋也が、感じる場所。 そう思うとじんわりと身体の芯が火照る。 こんな秋也を見れるなんて・・・。 もっと、秋也を・・・。 もっと気持ちよくさせたい。もっと、感じて欲しい。俺の虜になって。 ・・・・どうしたらいい? ・・・・どうしたら、どうしたら・・・もっと悦んでくれる?・・・どうして欲しい? ああ・・どうしたら・・・・。 ・・・知らず知らず、正斗には自分で自分が止められなくなっていた。 いつしか正斗は、もっともっと秋也の声を聞きたくて、快感にのけぞる切ない姿が見たくて秋也が喘いだところは念入りに指を這わせていた。 「ああ、感じるよ、感じる。正斗・・・おかしく、なり・・そ・・。」 秋也が感じていると思うと、自分も高まってゆく。 この愛しい人にもっと何かしたくなる。 もっと、もっと・・・自分を感じて欲しい。 この秋也を自分がこんな風に感じさせているのだと思うと知らず熱が込み上げる。 いつしか正斗は行為に熱中し、我を忘れていた。 「・・・ッ!!ッア!!」 秋也の声がひときわ切羽詰ったものになった。 「だ、ダメだ・・・正斗!い、イクっ!!」 その声に、正斗が手の動きをそっと止めた。 秋也を見つめる。 秋也はきつく眉根を寄せ、眉間に縦皺を刻んで正斗を見下ろしていた。 「俺・・・いっちゃうよ・・。」 その額には細かく汗がにじんでいる。 「もう・・・限界。」 それは正斗が握っていたモノの状態からも正斗だってよく分かっている。 「お前のせいだよ。こんなに俺を感じさせて・・・気持ちよくするから。」 秋也が切なげに正斗を見つめる。 「我慢、できない。」 訴えるように。 「いっちまう・・・。」 ・・・ねぇ、だから、早く、その口に含んで。 身体の芯から吹き上げる情熱の飛沫を受け止めて。 「もう・・・。」 秋也の言葉が終わらないうちに正斗は躊躇いなく、秋也の性の象徴を大きく含んだ。 ビクンっと秋也の腰が弾かれたように跳ねる。 声にならない、吐息の悲鳴が秋也から激しくこぼれる。 正斗はきつく目を閉じた。独特の味が口の中に広がったが、すぐに何の違和感もなくなった。 そんなことより、愛しかった。 秋也という人が。 体中でお前を愛している、と表現してくれるこの人がたまらなく、愛しい。 秋也が望むなら、自分はどんなことでもするだろう。 正斗は、思いがけず、自分の気持ちを再確認することになった。 ただ・・・ただ、ひたすら・・・愛しくて。 「正斗ッ!!」 秋也が髪を振り乱して快感に狂う。 正斗は秋也のモノに必死で舌を絡めた。 ジュルル・・・ぐちゅる・・じゅる・・グチュッ! 正斗の立てる華やかで隠微な音が一層2人を熱くする。 耐え切れなくなって、弾けてしまう秋也が見たかった。 頂点に押し上げて、破裂させたかった。 そう、いつもそうさせるのは自分でありたい。 自分だけに感じて高みに上り詰め、極めて欲しい。 誰にも、この場を渡したくない。 二度と、他人に触れさせない。 こんなにも、愛しい気持ちがこみ上げるなんて。 こんなにも、独占欲に心を支配されるなんて・・・・。 ドクンッ!!! 「アアーーーっ。」 秋也の腰が激しく数回脈打つと、秋也は正斗の頭を抱え込み、震える腕で抱きしめた。 その瞬間。 正斗の喉奥に激しい迸りが叩き付けられた。 深く咥え込んだ秋也のモノは正斗の口の中でびくびくと痙攣し、濃度の濃いこってりとした熱の液体を噴き出した。 「うぐっ!!ぅぅ。」 正斗は激しくその勢いと濃度にむせたが決してその口を離そうとはしなかった。 キレイな喉元が大きく上下する。 「正斗、正斗、正斗!!」 まだ断続的に射精を続けながら、秋也が切ない声で何度も正斗を呼んだ。 ・・・・俺だけ、俺だけの。 痙攣したような熱の身体の秋也のモノは思う存分欲望を吐き出して正斗の口の中で大人しくなった。 それを正斗は大切に、大切にそっと口の中で舐め、労わる。 恍惚とした瞳。 高潮した頬。 秋也がその身体を抱き上げると、うっとりと正斗が顔を上げた。 「・・・・秋也・・。」 小さな小さな声。 その口元にはしどけなく、秋也の吐出した白濁がまだ生々しく光っている。 「・・・お前・・飲んだのか?全部。」 秋也がまぶしいものを見るような目で正斗を見つめた。 そんな秋也に、正斗は優雅に、満足気に・・・コクンと頷いた。 たまらなくなって、その身体を秋也が再び自らの厚い胸に引き寄せる・・・。 「こんな・・・こんな感覚、初めてだ。」 正斗の耳元に秋也が少しかすれた声で囁く。 ぼんやりと、秋也が正斗を見た。 「こんなに感じたこと、今までに無いよ。俺、夢中で我を忘れた。狂うかと思ったよ、マジで。」 言いながら、つぅー・・・と長い指先で正斗の汚れた口元を拭う。 と、その手を正斗の手が捕まえた。 うっとりとしたまま正斗は秋也の指先の残滓をクチュ・・・とその口に含んだ。 「・・!」 驚く秋也をよそに、その指先は正斗の口のなかで温かい舌で舐め回された。 指先に、ぞくぞくするような感触が走る。 ちゅ・・・。 正斗が秋也の指先を離すと、すっかりその指は舐め清められていた。 ・・・俺だけ、俺だけの。 「正斗・・・。」 愛しくて、堪らない。 どうしたらいいんだろう・・・どうしたら! 強く、強く秋也が正斗を抱きしめる。 満足気に正斗が目を閉じる。 正斗の髪を秋也がゆっくりと、ゆっくりと撫でる。 秋也の胸に正斗が頬を優しく摺り寄せる。 もう、誰にも絶対渡さないから・・・・。 そしていつしか・・・・・・じゃれ合った二匹の野生の動物のように、2人は重なって、幸せな眠りに落ちてゆく。 |